2024年06月04日
特定受託事業に係る取引の適正化等に関する法律第3条1項の特定受託事業者の給付の内容その他の事項の明示の内容について
公正取引委員会関係特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律規則第1条1項1号から10号をまとめました。下記の事項が業務委託事業者の特定受託事業者に交付すべき書面の原則的な内容になります。
① 業務委託事業者及び特定受託事業者の商号、氏名「若しくは」名称又は事業者別に付された番号、記号その他の符号であって業務委託事業者及特定受託事業者を識別できるもの
② 業務委託をした日
③ 特定受託事業者の給付の内容
④ 特定受託事業者の給付を受領し、又は役務の提供を受ける期日(期間を定めるものにあっては、当該期間)
⑤ 特定受託事業者の給付を受領し、又は役務の提供を受ける場所
⑥ 特定受託事業者の給付の内容について検査する場合は、その検査を完了する期日
⑦ 報酬の額及び支払期日
「報酬の額」について具体的な金額の明示をすることが困難なやむを得ない事情がある場合には、報酬の具体的な金額を定めることとなる算定方法の明示をすることをもって足りる(同規則第1条2項)。
〔報酬が現金以外の場合の記載方法〕
⑧ 報酬の全部又は一部の支払につき手形を交付する場合は、その手形の金額及び満期
⑨ 報酬の全部又は一部の支払につき、業務委託事業者、特定受託事業者及び金融機関の間の約定に基づき、特定受託事業者が債権譲渡担保方式(特定受託事業者が、報酬の額に相当する報酬債権を担保として、金融機関から当該報酬の額に相当する金銭の貸付けを受ける方式)又はファクタリング方式(特定受託事業者が、報酬の額に相当する報酬債権を金融機関に譲渡することにより、当該金融機関から当該報酬の額に相当する金銭の支払を受ける方式)若しくは併存的債務引受方式(特定受託事業者が、報酬の額に相当する報酬債務を業務委託事業者と共に負った金融機関から、当該報酬の額に相当する金銭の支払を受ける方式)により金融機関から当該報酬の額に相当する金銭の貸付け又は支払を受けることができることとする場合は、次に掲げる事項
イ 当該金融機関の名称 ロ当該金融機関から貸付け又は支払を受けることができることとする額 ハ当該報酬債権又は当該報酬債務の額に相当する金銭を当該金融機関に支払う期日
⑩ 報酬の全部又は一部の支払につき、業務委託事業者及び特定受託事業者が電
子記録債権の発生記録をし又は譲渡記録をする場合は、次に掲げる事項
イ 当該電子記録債権の額 ロ電子記録債権法第16条第1項第2号に規定する当該電子記録債権の支払期日
⑪ 報酬の全部又は一部の支払につき、業務委託事業者が、資金決済に関する法律の第一種資金移動業に係る口座、同法第36条の2第2項に規定する第二種資金移動業を営む資金移動業者の第二種資金移動業に係る口座又は同条第3項に規定する第三種資金移動業を営む資金移動業者の第三種資金移動業に係る口座への資金移動を行う場合は、次に掲げる事項
イ 当該資金移動業者の名称 ロ当該資金移動に係る額
〔未定事項〕(法3条1項ただし書)(同規則同条3項)
① 未定事項の以外の記載
② 未定事項の内容が定められない理由
③ 未定事項の内容を定めることとなる予定期日
を明示する必要がある。
注意)
公正取引委員会は業務委託事業者が法3条の規定に違反したと認めるときは勧告(法8条)することができ、その勧告に従わない場合は命令(法9条1項)でき、その命令をした場合、公表できる(法9条2項)。命令については独占禁止法の規定が準用されており(法10条)、東京地方裁判所の専属管轄(85条1号*抗告訴訟)で合議体(同86条、87条)となる。加えて命令違反は50万円以下の罰金(同24条1号)で両罰規定あり(法25条)。
業務委託事業者は令和6年11月1日向けて特定受託事業者に事業委託する場合の書式(電磁的録を含む)を公正取引委員会規則に基づき正確に作成しておかないと思わぬ法的紛争が生じる可能性がある。