2019年03月03日
交通事故~子供の自転車事故の保護者の責任~
問)私の10歳の息子が、自転車で、遊びに行っていたときに、友達とふざけて歩道で、競争をしていましたところ、歩行者に衝突する交通事故を起こしていまいました。幸いにも、歩行者に後遺障害はありませんでしたが、病院などに通院して、会社を休んだりしたとのことです。また、衣類や携帯電話などが破損しました。この場合の私の法的責任を教えてください。
答)未成年者が、不法行為時(本件では自転車で歩行者に衝突する事故、以下では「本件事故」といいます)、「自己の行為の責任を弁識するに足りる知能」(責任能力)を備えていなかったときは損害賠償の責任を負いません(民法712条)。責任能力の有無は、一般的には12歳前後が分岐点とされています。本件事故時、息子さんは10歳でしたので損害賠償責任を負わない可能性が高いです。
しかし、親であるあなたは、息子の監督義務者として「監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったとき」の立証ができない限り、歩行者に対して損害賠償責任を負います。損害内容は、後遺症がないので、一般的に、人的損害(治療費・慰謝料・休業損害等)、物的損害(衣類が破れた等)が生じます。
今後、自転車についても保険に加入することをお勧めします。