2025年12月26日
養育費等に関する審判事件における情報開示命令とは(令和8年4月1日施行)?
1 次の各条文のとおり、養育費等の調停・審判・訴訟について情報開示命令及び命令違反の制裁が規定された。これにより、資料の提出をめぐって手続きが遅滞することがあることを防止する趣旨である。
2 条文
(1)家事手続法152条の2→家事手続法258条3項で調停事件に準用されている。
1 家庭裁判所は、次に掲げる審判事件において、必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、当事者に対し、その収入及び資産の状況に関する情報を開示することを命ずることができる。
1 夫婦間の協力扶助に関する処分の審判事件
2 婚姻費用の分担に関する処分の審判事件
3 子の監護に関する処分の審判事件(子の監護に要する費用の分担に関する処分の審判事件に限る。)
2 家庭裁判所は、財産の分与に関する処分の審判事件において、必要があると認めると
きは、申立てにより又は職権で、当事者に対し、その財産の状況に関する情報を開示する
ことを命ずることができる。
3 前2項の規定により情報開示を命じられた当事者が、正当な理由なくその情報を開示
せず、又は虚偽の情報を開示したときは、改訂さん署は、10万円以下の過料に処する。
(2)家事手続法184条の2
1 家庭裁判所は、扶養の程度又は方法についての決定及びその決定の変更又は取消しの
審判事件において、必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、当事者に対
し、その収入及び資産の状況に関する情報を開示することを命ずることができる。
2 前項の規定により情報の開示を命じられた当事者が、正当な理由なくその情報を開示
せず、又は虚偽の情報を開示したときは、家庭裁判所は、10万円以下の過料に処する。
(3)人事訴訟法第34条の3
1 裁判所は、第32条第1項の子の監護に関する処分(子の監護に要する費用の分担に
関する処分に限る。)の申立てがされている場合において、必要があると認めるときは、
申立てにより又は職権で、当事者に対し、その収入及び資産の状況に関する情報を開示す
ることを命ずることができる。
2 裁判所は、第32条1項の財産の分与に関する処分の申立てがされている場合におい
て、必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、当事者に対し、その財産の状
況に関する情報を開示することができる。
3 前2項の規定により情報の開示を命じられた当事者が、正当な理由なくその情報を開
示せず、又は虚偽の情報を開示したときは、裁判所は、決定で、10万円以下の過料に処
る。
3 上記条文に基づく情報開示を命じられた当事者がこれに応じないときは、過料の制裁のほか、家庭裁判所は、そのような経過も審判手続の全趣旨として考慮し、当該当事者に不利益な事実認定をすることもできると考えられる(一問一答令和6年民法等改正家族法制の見直し(親権・養育費・親子交流等編著北村治樹・133頁参照)。
(注意)令和7年12月26日時点