2024年10月20日
任意後見制度の概要(法定後見制度と任意後見制度の関係)
第1 任意後見制度について
1 制度の概要
本人が十分な判断能力を有する時に、あらかじめ、任意後見人となる方や将来その方に委任する事務(本人の生活、療養看護及び財産管理に関する事務)の内容を定めておき、本人の判断能力が不十分になった後に、任意後見人がこれらの事務を本人に代わって行う制度です。
2 申立手続
本人と任意後見人となる方との間で、本人の生活、療養看護及び財産管理に関する事務について任意後見人に代理権を与える内容の契約(任意後見契約)を締結します。
任意後見契約は、公証人が作成する公正証書により締結することが必要です。公証人からの嘱託により東京法務局に登記されます。
本人の判断能力が不十分になった後に、家庭裁判所に対し、任意後見監督人の選任の申立をします。
必ず任意後見人を監督する任意後見監督人が家庭裁判所より選任されます。
3 申立をすることができる方
本人、配偶者、四親等内の親族、任意後見となる方(但し、本人 以外の申立の場合は、本人が意思表示が出来ない場合を除いては本人の同意が必要です。)
4 任意成年後見人の権限
任意後見契約で定めた範囲内で代理することができます。但し、本人が締結した契約を取消すことはできません。
第2 任意後見監督について
1 任意後見監督人の役割にいて
任意後見監督人は、任意後見人が任意後見契約の内容通り、適正に仕事をしているかを、任意後見から財産目録などを提出させるなどして監督します。
本人と任意後見人の利益が相反する法律行為を行うときに、任意後見監督人が本人を代理します。
任意後見監督人はその事務について家庭裁判所に報告するなどして、家庭裁判所の監督を受けます。
2 任意後見監督人の選任について
任意後見監督人は、家庭裁判所によって選任されます。任意後見監督の役割から、第三者である専門職(弁護士など)が選ばれることが多いです。任意後見人となる方や、その親族(任意後見人の配偶者、直系血族及び兄弟姉妹)などは任意後見監督になれません。
第3 法定後見制度と任意後見制度の関係について
1 本人の判断能力が不十分な状況になった場合で、任意後見契約の内容だけでは本人が保護できない場合は、本人の利益のために特に必要があると認められるときに限り法定後見制度を利用することができます。
2 任意後見監督人が選任される前に後見開始等の審判がされた場合は、任意後見契約の効力は失われません。後見開始などの審判が取り消されます。任意後見制度は本人が選択したとの自己決定を尊重するからです。
しかし、任意後見監督人が選任された後に後見開始等の審判された場合は、本人の利益のために特に必要があるため、任意後見契約は終了します。